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みんなのレビュー

全30,624件のレビュー
4/5
『花散る里の病棟』(新潮文庫)は、著者・帚木蓬生による、医療を通じて人間の深層に迫る重厚な物語です。本書は三代にわたる医者の物語を中心に展開され、特に第二次世界大戦を舞台にした軍医の経験が強烈な印象を残します。

物語は、医療という職業の持つ重責と、その裏にある人間ドラマを巧みに描写しています。時代背景や戦争の影響が医師たちの心にどのように作用するのか、そしてそれが彼らの決断や行動にどのように反映されるのかが、非常に興味深く描かれています。特に戦争の悲惨さと、そこに立ち向かう医者たちの姿が交錯する場面は、読者を強く引き込みます。

著者の筆致は、登場人物たちの内面を深く掘り下げることで、彼らが抱える葛藤や苦悩を生々しく伝えます。読者は、医師たちの仕事の厳しさや、それに伴う喜びと悲しみを共に体験することになるでしょう。その中でも、戦争がもたらす影響は特に強調され、単なる医療の物語を超えて、人生や人間の本質について考えさせられます。

『花散る里の病棟』は、医療に興味のある方はもちろん、歴史や人間ドラマに魅了される読者にもおすすめの一冊です。重厚な物語の中に、医療という職業の崇高さや人間の力強さを感じさせてくれる作品。ぜひ手に取って、その世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
7時間前
3/5
書評: 『AI駆動開発完全入門 ソフトウェア開発を自動化するLLMツールの操り方』著者: 田村 悠

田村悠氏による『AI駆動開発完全入門』は、ソフトウェア開発の自動化を目指す読者にとって、有益なガイドとなる一冊です。本書は、特にCursorを活用した開発手法についての入門書として位置づけられています。これからAIを活用した開発に挑戦しようとしている方には、非常に適した内容と言えるでしょう。

著者は、AI駆動のソフトウェア開発というテーマを分かりやすく解説しており、技術的な背景を持たない読者でも理解しやすいように工夫されています。具体的な事例や図解を交えた説明は、読者が実際に手を動かしながら学ぶことを促します。特にCursorの操作方法についての詳細な説明は、実践的なスキルを身につける上で非常に役立つでしょう。

ただし、全体を通しての評価は★★★☆☆ということで、内容にやや物足りなさを感じる部分もありました。特に、応用的な使い方や、より高度なテクニックについての情報が少なかったため、既に基礎知識を持っている読者には物足りなく感じられるかもしれません。とはいえ、AIを利用した開発に不安を抱える初心者にとっては、安心して読み進められる内容であり、入口としては十分に魅力的です。

総じて、『AI駆動開発完全入門』は、AIとソフトウェア開発の交差点に立つ初心者にとって、心強い道しるべとなる一冊です。今後のテクノロジーの進化を見据え、自らのスキルを磨きたい方にはぜひ手に取ってほしい一冊です。これからの開発の未来を感じさせる本書を通じて、新たな可能性を探索してみてはいかがでしょうか。
3日前
4/5
Cursorの入門としては最適
3日前

地に滾る

あさのあつこ

4/5
伊吹藤士郎、柘植左京、やめられない。あさのあつこの企画と発想は凄い。

特捜検事ノート

信太郎·河井

5/5
07.07.08...13
3日前

Never

Ken Follett

4/5
戦争の怖さを思い知った。
4日前
4/5
源氏物語の第5巻。若菜上、若菜下、柏木、横笛、鈴虫が収録されている。源氏は39歳から50歳。話の中心は女三の宮だが、名前からもわかるように彼女の扱いは雑なので、彼女を起点とした源氏、紫の上、柏木、夕霧の動きが中心である。女三の宮は朱雀院の娘で、朱雀院がその行末を一番心配しているというので誰もが妻に迎えたがる。女三の宮は源氏が朱雀院に押し付けられたという体だが、この時代の価値観として、位の高い女性を正妻に迎えたいということがあるらしく、源氏はそれに加えて藤壺の宮の姪ということもあって、結構その気満々という辺り、紫の上には悪いが源氏らしい気がする。その女三の宮に柏木が横恋慕し、その罪の重さに柏木は死に、女三の宮は出家というのがこの巻のクライマックスである。罪の重さと言えば、尚侍の朧月夜、つまり帝の女を寝取った源氏の方がよほど罪が重い気がするが、本人は何も悪いことしてないのにと平気で、柏木とは大違いである。話は戻るが、女三の宮を正妻に迎え、紫の上はどんな寂しい生活なのだろうかと思っていたのだが、読んでみると邸の実権を握っているのも源氏の寵愛を受けているのも紫の上で、そういう意味では女三の宮が可哀想だ。そもそも13〜4の娘が40男に嫁いで面白いとは思えないが。もう一人活躍するのが六条御息所だ。紫の上を殺し損ね、女三の宮を出家させる。ちょっと便利に使いすぎな気もする。後半の2編は夕霧と柏木の正妻の落ち葉の宮との話で、子供たちの面倒を見る普通の人である妻の雲居の雁との対比が際立つ。紫式部は何を思ってこれを書いたのか。
7日前
4/5
歌舞伎は良く知らないが花井半二郎凄い
2025年7月3日
3/5
07.07.01...12
2025年7月1日
4/5
これは小説なのかノンフィクションなのか、凄いな。
2025年6月26日

信長の原理 上

垣根 涼介

4/5
旧来の信長像に近いと思うが、小説だけあって面白い。
2025年6月24日

天を灼く

あさのあつこ

4/5
父を介錯する伊吹藤士郎、なかなかの迫力
2025年6月22日

渦の中へ

あさのあつこ

4/5
結婚して妊娠、段々医者らしくなって来た。最後がいささかドタバタ。
2025年6月18日
4/5
07.06.16...11
2025年6月16日
4/5
とても及ばないが、自分の方向性は間違っていないと思った
2025年6月14日
4/5
参考になるところがいくつかあった
2025年6月14日
3/5
精読はしていない。ざっと読んだだけだが、いくつか参考になるところがあった。
2025年6月11日

星に祈る

あさのあつこ

4/5
次は次はと引き摺り込まれる
2025年6月10日
4/5
源氏物語の第4巻。初音、胡蝶、螢、常夏、篝火、野分、御幸、藤袴、真木柱、梅枝、藤裏葉が収録されている。源氏は36歳から39歳。中心は玉鬘だ。玉鬘を巡って男たちの心をかき乱す源氏だが、玉鬘の巻で心配したように、やはり玉鬘に言い寄り、添い寝までしてしまうとは、思った通りの展開だ。作者は源氏が最後の一線を超えなかったことを褒めたいらしいのだが…。玉鬘との対比で、同じ内大臣のご落胤の近江の君の不出来さ加減が論われるが、下々の者として育ってしまった近江の君が貴族の生活にそぐわないのはわかるが、彼女が彼女なりに努力している姿を見ると、少々反感を覚える。そうした不遇な近江の君と玉鬘との対比から、内大臣よりも源氏の配慮のありようが、源氏の人気の秘密ということなのだろうか。行幸に乗じて玉鬘に父の内大臣を見せ、親子であることを打ち明け、あぁ良かったと思わせた矢先に、急転直下、玉鬘は髭黒の大将の手に。これって現代なら犯罪だが当時は当然だったのだろう。大風の後のやや無防備な女君を夕霧が巡るという趣向は読者サービスなのだろうか。その夕霧も玉鬘にはあっさり振られ、雲居の雁とやっと結ばれるのだが、真面目に雲居の雁を思い続けたという評判の割には別の女に通っていて、「生真面目な性格」というのがどこまで本当なのか、あやしいところだ。
2025年6月9日

火花散る

あさのあつこ

4/5
頑張れおいち、夢に向かって!
2025年6月5日